落橋防止装置
山陽化学当社の落橋防止装置は、道路橋示方書V耐震設計編に基づき設計され、支承部の破壊によって上部構造と下部構造が構造的に分離し、大きな相対変位が生じる場合にも上部構造の落下を防止するものです。
当社の落橋防止装置は、支承や伸縮装置を始めとした橋梁資材の蓄積された自社製造技術をベースに設計・製作されており、橋梁のより高い安全性の確保に大きな力を発揮します。
※下図のような様々な落橋防止装置の中から案件に該当するものを選定します。
【製品ラインナップ】 ※製品をクリックすると説明へとびます。
種 別 | 製 品 | |
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落橋防止装置 | 上部構造連結方式 | PC鋼棒タイプ PC鋼より線タイプ |
コンクリート突起方式 | ツリッパー 段穴型緩衝材 |
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桁下面固定方式 下部工固定方式 |
鋼製ブラケット |
- PC鋼棒/PC鋼より線タイプ - 上部構造連結方式
- PC鋼棒またはPC鋼より線にて、桁と橋台・桁と桁を連結し、地震時に上部構造の落下を防止します。
- 各部品は防錆処理されており耐久性に冨んでいます。
- 伸縮スボンジ・スプリング(直線型/円錐型)により、常時の移動量を吸収します。
- 合成ゴムの弾力性により地震時の衝撃を緩和します。
- 防錆キャップの取り付けはワンタッチで、施工が簡単です。
- テーバーライナーの取り付けにより、斜橋への設置も簡単です。
- ネジ部防錆処理…オプションでダクロタイズド®処理を推奨しております。材料強度の低下を防止できる防錆処理として、支承便覧にも記述された技術です。従来の亜鉛メッキなどと比較しても、耐塩水噴霧性及び耐サイクルテスト性が非常に優れています。
下写真はダクロ処理されたPC鋼棒です。 - 保護カバーの防錆処理は、樹脂コーティングを標準仕様とさせていただいておりますが、用途により、溶融亜鉛メッキ、合金メッキや、コーティング(ナイロン11)処理なども行っております。
- ツリッパー/段穴式緩衝材 - コンクリート突起方式
- 吊って完璧"ツリッパー" - 落橋防止装置用 吊下型緩衝材
- 良質なクロロプレンゴムを採用しております。
- 硬度55°±5°。これ以外の硬度のゴムの取り扱いも行っています。
- 許容支圧応力度12 N/mm2
- "ツリッパー"は、上から吊下げてアンカーで固定するため、施工スペースに余裕がない場所でも簡単に施工できます。
- 鋼製ブラケット - 桁下面固定方式/下部工固定方式
- 上部構造下面にアンカーボルトにより固定するタイプ。フォロー桁の間詰め部を利用してアンカーを設置。下部構造前面に鋼製ブラケットを設置する橋座拡幅タイプの製作も行っております。
- SBJライナーにより勾配に合わせた設置が可能です。
- SBパッキンが、地震時水平力を吸収します。
- 各部材の寸法は、設計により決定いたしますので、お問合わせ下さい。
上部構造(パラペット含む)連結方式は、最も使用実績のある落橋防止装置として広く採用されております。水平力に応じて、PC鋼棒タイプ/PC鋼より線(PCケーブル)タイプを選定します。
【各部品の説明】※防錆処理は、標準仕様を記載。製品仕様は予告なく変更する場合があります。
部 品 名 | 仕 様 | |
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PC鋼棒 | SBPR B種1号(ゴム被覆,樹脂コーティング) | |
PC鋼より線(PCケーブル) | SWPR(ポリエチレン被覆) | |
伸縮スポンジ | クロロプレンスポンジ | |
緩衝パッキン | 合成ゴム | |
防錆支圧板 | SS400+硬質ゴム被覆 | |
防錆座金 | SS400+硬質ゴム被覆 | |
スプリング | バネ鋼:直線型,円錐型 | |
保護カバー | SS400,SGP,STK等(樹脂コーティング) | |
テーパライナー | 硬質ゴム |
※ダクロタイズド®、は、NOFメタルコーティングス株式会社(旧社名:株式会社日本
ダクロシャムロック)の登録商標です。
近年増加傾向にある橋梁の耐震補強工事などにおいて、コンクリート突起方式の落橋防止装置,変位拘束装置がしばしば採用されております。弊社では、この突起に取り付ける緩衝材の製作を行っております。
※写真、左側がツリッパー(吊下げ型)、右側が段穴タイプ。
※写真は橋座拡幅タイプの鋼製ブラケット設置例。